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50代教員の不祥事が相次ぐ 浜松市

2013年9月29日(日) 中日新聞 CHUNICHI Web

全員50代半ば「なぜ」 浜松市教員の不祥事4件

 今年五月から相次いでいる浜松市の教員不祥事問題。逮捕されたのは四件とも五十代の男性だ。本来なら経験豊富な教員として学校をまとめるリーダーとなる世代に、なぜ不祥事が目立つのか。背景の一つには、五十代が四割を占めるいびつな教員の年齢構成による弊害がありそうだ。

 「四人とも五十代。何か背景があると思っている」。四件目となった市内の中学教諭(54)の逮捕を受け、高木伸三教育長は二十四日の記者会見で、度重なる不祥事の共通点を指摘した。

 事件の種類や事情は異なるが、四人が五十代半ばで、校長や教頭などの管理職ではなく、教壇に立つ教諭だったことは共通する。

 市教委によると、五十代の教員は千四百四十一人と、全教員三千三百十五人の43・4%を占める。二十代の四百十四人(12・4%)の三倍超だ。教職員課の担当者は「一九八〇年代後半の大量採用と、その後の少子化による採用数の減少が原因」と説明する。

 五十代の教員が多いことは、勤続年数を重ねても管理職になれない現状を生んでいる。一般教諭は千百四十七人いるのに対し、管理職は二百九十四人。同課の担当者は「管理職は一つの学校に校長と教頭の二人しかいない。どうしても枠が足りない」と話す。

 市内のある小学校の校長は「若いころのように目標を持ちづらくなっている」と話す。二十四日に逮捕された中学教諭も、二〇一〇年度に教務主任を外れてからは、クラスの担任になりたがらなかったという。

 ベテラン教員の意識を高めようと、市教委は小中学校の優れた授業を公開する「スーパーティーチャー制度」を昨年度から始めた。その一方で意欲が低下した教員への対策は見えてこない。

 市教委の委員を務める浜松PTA連絡協議会の鈴木茂之会長は「異常な年齢構成のために意欲を失っている先生は多い。非管理職にも光を当てる仕組みが必要だ」と指摘する。


◆現場教諭ら戸惑いと嘆き

 浜松市で相次いだ小中学校教諭の逮捕で、同じ五十代の市内の教諭からは戸惑いや嘆きの声が出ている。

 中学校の男性教諭は「教諭である前に人間性の問題。『なぜ』としか言えない」と戸惑いをみせた。「一人一人の先生は皆、一生懸命やっている。社会や地域は先生の悪いところを指弾するばかりでなく、頑張っている先生や学校を応援してくれると、期待に応えようと頑張る。それが一つの歯止めになるのでは」と話した。

 小学校の女性教諭も「残念というか、信じられない。一生懸命頑張っている先生がいる一方で、どうしてこんなことが続くのかと仕事場でも話している」と嘆いた。同世代の置かれた立場には「私たちが勤めだしたころの五十代は、学級担任や部活の指導から離れて、管理職的な業務だった。でも今は、役職に就けない人が多く、風当たりも強いんじゃないか」。

 「不祥事があっても校長が責任を取っていない。(いじめが背景の)自殺があった中学校でもそうだ。組織の長が辞表を出すくらいでないとだめだ」と言うのはある男性教諭。一連の不祥事には「五十代で昇進もできずモチベーションが下がったところに、家庭のストレスがダブったのだろう」と推測し、「不祥事の中には『どうしてあの先生が』という人もいて、誰が起こすか分からない」とぼやいた。

 小学校の男性教諭は「学力テストの成績が悪かった問題と不祥事のダブルで、どこもピリピリしている」とした上で「不祥事対策は、悩みなどを抱え込まないように、とにかくコミュニケーションをとることが大事でしょう」と語った。
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