校長「メモ存在しない」、教職員に口止め…自殺

2018年06月04日(月)12時43分
校長「メモ存在しない」、教職員に口止め…自殺
いじめを受けていた神戸市立中3年の女子生徒(当時14歳)が2016年10月に自殺し、同級生からの聞き取りメモが隠蔽いんぺいされた問題で、当時の校長が市教委幹部の指示で隠蔽する方針が決まった後、教職員らに「メモは存在しないものとして扱う」と伝えていたことがわかった。
複数の教職員がメモのことを知っており、市教委は校長が隠蔽の発覚を免れるため、口止めを図ったとみている。
市教委が3日公表した弁護士の調査報告書によると、メモは生徒の自殺から5日後の同年10月11日に教員が同級生6人から聞き取り作成。いじめの内容やいじめを行ったとされる生徒の名前などが書かれていた。
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2018年6月3日(日)22時38分
神戸・中3自殺 市教委、校長にメモ隠蔽指示「先生、腹くくってください」
事務処理が煩雑になる-。2016年10月に神戸市垂水区で起きた中学3年の女子生徒=当時(14)=の自殺を巡り、神戸市教育委員会の首席指導主事が当時の校長に、直後の聞き取りメモの存在を隠蔽するよう指示した理由は、遺族にとって「信じられない」ものだった。何度も訂正する機会はありながらうそにうそを重ねた対応に、市教委幹部らは「縦割りなど組織的風土の問題」とうなだれた。
問題の発端は、17年1月の情報開示請求だった。当時、一貫して遺族対応に当たっていた首席指導主事。市教委によると、メモは重要視していなかったとみられ、遺族に渡された資料に含まれていなかった。
同2月末、不審に思った遺族が改めて情報提供を求めたが、首席指導主事は当時の校長に「いまさら出すことはできない」などと隠蔽を指示したという。再度の情報開示請求や、第三者委員会の報告書完成が遅れることを恐れたとされ、遺族との関係悪化を心配した校長も同意した。
同3月に神戸地裁が証拠保全決定を出し、事態はさらに複雑化。提出しなくていいか尋ねた当時の校長に、首席指導主事は「先生、腹くくってください」と隠すよう促したという。さらに、こうしたやり取りについて、上司らに相談や報告をしなかった。
昨年8月、現校長がメモの存在を市教委に報告した後も、首席指導主事は「メモは存在しないはず」と答えたという。事態を把握した上司らも「内容は第三者委の報告書に反映されている」などと、メモを半年以上放置した。
遺族は「首席指導主事は遺族の窓口となる立場で、なぜこんな対応をされたのか信じられない」とし、市教委の一連の対応についても「本当に個人の責任なのか」と憤った。
一方、文部科学省は17年3月、いじめの重大事態の調査に関するガイドラインで、手書きのメモも公文書に該当する場合があるとして、保管を求めている。市教委は今回のメモが公文書に当たるか調べており、長田淳教育長は「(ガイドラインが出る前とはいえ)非常に不適切な取り扱い。コンプライアンス遵守も含め、組織を変えていきたい」とした。



2019年1月11日(金)22時25分
神戸・中3自殺 市教委、調査メモ隠蔽で幹部5人を懲戒
2016年10月、神戸市垂水区の中学3年の女子生徒=当時(14)=が自殺し、いじめを証言した同級生らのメモが隠蔽された問題で、同市教育委員会は11日、遺族からの質問書にメモの存在を否定するよう前校長に指示したなどとして、首席指導主事=休職中=を停職3カ月にしたほか、当時の幹部4人を減給や戒告などの懲戒処分にした。
他の処分は、総務部担当部長(前学校教育部長)=減給10分の1(1カ月)▽教育次長、総務部長、総合教育センター担当課長(前学校教育課長)=戒告。保健福祉部担当部長(前学校教育課担当課長)は、懲戒には当たらない文書訓戒の処分とした。また、雪村新之助前教育長は調査を徹底しなかったとして、在職時の報酬月額の10分の1(3カ月)を自主返納。前校長も同様の相当額を自主返納する意向という。
市教委は教職員26人を聴取。メモは公文書に当たらないとして、隠蔽は「不適切な事務処理」とした。17年2月の遺族の質問書は部署内で共有したが、メモの存在を認識しながら「ない」と回答したことを把握していたのは首席指導主事と前校長だけで、組織的関与はなかったと結論付けた。
同年8月、メモの存在が伝えられた教育次長や総務部長らは、その存在を積極的に確認しなかったが「メモへの具体的な認識がなく、組織的に隠蔽したとは認められなかった」とした。
女子生徒の遺族は「これまでの市教委の立場を踏襲したもので、組織的な隠蔽についての全容解明にはほど遠い」などとコメントした。

2018年6月3日(日)22時38分
神戸・中3自殺 市教委、校長にメモ隠蔽指示「先生、腹くくってください」
事務処理が煩雑になる-。2016年10月に神戸市垂水区で起きた中学3年の女子生徒=当時(14)=の自殺を巡り、神戸市教育委員会の首席指導主事が当時の校長に、直後の聞き取りメモの存在を隠蔽するよう指示した理由は、遺族にとって「信じられない」ものだった。何度も訂正する機会はありながらうそにうそを重ねた対応に、市教委幹部らは「縦割りなど組織的風土の問題」とうなだれた。
問題の発端は、17年1月の情報開示請求だった。当時、一貫して遺族対応に当たっていた首席指導主事。市教委によると、メモは重要視していなかったとみられ、遺族に渡された資料に含まれていなかった。
同2月末、不審に思った遺族が改めて情報提供を求めたが、首席指導主事は当時の校長に「いまさら出すことはできない」などと隠蔽を指示したという。再度の情報開示請求や、第三者委員会の報告書完成が遅れることを恐れたとされ、遺族との関係悪化を心配した校長も同意した。
同3月に神戸地裁が証拠保全決定を出し、事態はさらに複雑化。提出しなくていいか尋ねた当時の校長に、首席指導主事は「先生、腹くくってください」と隠すよう促したという。さらに、こうしたやり取りについて、上司らに相談や報告をしなかった。
昨年8月、現校長がメモの存在を市教委に報告した後も、首席指導主事は「メモは存在しないはず」と答えたという。事態を把握した上司らも「内容は第三者委の報告書に反映されている」などと、メモを半年以上放置した。
遺族は「首席指導主事は遺族の窓口となる立場で、なぜこんな対応をされたのか信じられない」とし、市教委の一連の対応についても「本当に個人の責任なのか」と憤った。
一方、文部科学省は17年3月、いじめの重大事態の調査に関するガイドラインで、手書きのメモも公文書に該当する場合があるとして、保管を求めている。市教委は今回のメモが公文書に当たるか調べており、長田淳教育長は「(ガイドラインが出る前とはいえ)非常に不適切な取り扱い。コンプライアンス遵守も含め、組織を変えていきたい」とした。



2019年1月11日(金)22時25分
神戸・中3自殺 市教委、調査メモ隠蔽で幹部5人を懲戒
2016年10月、神戸市垂水区の中学3年の女子生徒=当時(14)=が自殺し、いじめを証言した同級生らのメモが隠蔽された問題で、同市教育委員会は11日、遺族からの質問書にメモの存在を否定するよう前校長に指示したなどとして、首席指導主事=休職中=を停職3カ月にしたほか、当時の幹部4人を減給や戒告などの懲戒処分にした。
他の処分は、総務部担当部長(前学校教育部長)=減給10分の1(1カ月)▽教育次長、総務部長、総合教育センター担当課長(前学校教育課長)=戒告。保健福祉部担当部長(前学校教育課担当課長)は、懲戒には当たらない文書訓戒の処分とした。また、雪村新之助前教育長は調査を徹底しなかったとして、在職時の報酬月額の10分の1(3カ月)を自主返納。前校長も同様の相当額を自主返納する意向という。
市教委は教職員26人を聴取。メモは公文書に当たらないとして、隠蔽は「不適切な事務処理」とした。17年2月の遺族の質問書は部署内で共有したが、メモの存在を認識しながら「ない」と回答したことを把握していたのは首席指導主事と前校長だけで、組織的関与はなかったと結論付けた。
同年8月、メモの存在が伝えられた教育次長や総務部長らは、その存在を積極的に確認しなかったが「メモへの具体的な認識がなく、組織的に隠蔽したとは認められなかった」とした。
女子生徒の遺族は「これまでの市教委の立場を踏襲したもので、組織的な隠蔽についての全容解明にはほど遠い」などとコメントした。
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