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担任教諭が男子児童を菌呼ばわり

2016年12月2日(金)07時28分 朝日新聞DIGITAL

原発避難の小4に担任が「菌」発言 いじめ相談の5日後

 新潟市の小学4年の男子児童が、担任の40代男性教諭から名前に「菌」をつけて呼ばれ、1週間以上学校を休んでいることが、保護者や学校への取材でわかった。児童は5年前、東京電力福島第一原発事故で福島県から家族と避難していた。同級生からもそう呼ばれ、この担任に相談していたという。

 保護者によると、児童は11月22日、担任から昼休みに教室で連絡帳を渡された際、ほかの児童がいる前で、自分の名前に「菌」をつけて呼ばれた。この日は早朝、福島県で最大震度5弱の地震が発生。児童は福島県で働く父親と連絡が取れないまま登校した不安感も重なり、強くショックを受けた様子だったという。祝日をはさみ、24日から学校を休むようになった。

 児童は2011年の東日本大震災後、家族と新潟市に自主避難した。保護者によると、理由は定かではないが、小学3年のころから仲間はずれにされたり、一部の同級生から名前に「菌」をつけて呼ばれたりするようになったという。4年に進級すると、同級生に文房具を捨てられたり、傘を壊されたりもしたというが、児童は保護者に「守ってくれる友達もいる。大丈夫だよ」と話していた。

 ところが、11月に横浜市に自主避難した中学生が名前に「菌」をつけて呼ばれて不登校になった問題が報道されると、落ち込んだ様子になったという。保護者らは「自分も深刻ないじめを受けていると自覚したためでは」とみている。

 心配した保護者の勧めで、児童は11月17日、担任に「自分も名前に『菌』をつけて呼ばれている」と相談した。にもかかわらず、5日後、担任がその呼び方で児童を呼んだとされる。

 保護者が問題視して学校に連絡。学校が担任に事情を聴くと、担任は当初、「相談を受けているわけだし、私は絶対にそういうことは言わない」と否定した。だが11月29日、別の教諭らがクラス全員に聞き取り調査をした結果、複数の児童が「自分もそう呼んでいた」「担任の先生もそう呼んだ」などと答えた。

 校長によると「担任は『認識不足だった。何とかして謝罪したい』と話している」といい、学校側は発言に問題があったと認めている。新潟市教育委員会も問題を把握。詳しい経緯や状況について調査している。市教委教職員課の吉田隆課長は「福島は帰りたくても帰れない状況で、お子さん、ご家族につらい思いをさせているのは残念。適切な対応をしていきたい」と話している。

■今回の問題の経緯(保護者への取材から)

2011年3月11日   東日本大震災、その後、新潟市に自主避難

 15年(小学3年) 仲間はずれや、「菌」との呼び方はじまる

 16年(小学4年) 嫌がらせが続く

   11月上旬   自主避難した横浜市の中学生のいじめ発覚。「菌」と呼ばれていたことがニュースに

     17日   児童が担任に相談

     22日   早朝、福島県で最大震度5弱の地震

          昼休み、担任に名前に「菌」をつけて呼ばれる

          放課後、保護者が学校に連絡

     24日   学校に行かなくなる

     29日   学校の調査で担任の発言確認

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2017年3月17日(金)09時20分 産経ニュース

「はい、○○キンさん」担任教諭が小4を「菌」付けで呼ぶ、児童が20日間欠席 新潟市教委報告書「いじめ認識しながら発言」

 東京電力福島第1原発事故の影響で福島県から自主避難している新潟市立小4年の男子児童が、担任教諭から名前に「菌(キン)」を付けて呼ばれ学校を休んだ問題をめぐり、新潟市教育委員会は16日、第三者委員会(委員長・横山知行新潟大教授)の調査報告書を公表した。報告書では、担任が児童へのいじめを認識しながら「キン」と発言した事実を認定するとともに、学校や市教委の対応にも問題があったと指摘し、改善を求めた。

 報告書によると、男児は3年生の後半から「キン」を付けて他の児童に呼ばれたが、3年の担任は把握できなかった。いじめは4年生になっても続き、男児は昨年6月に「黴菌(ばいきん)扱いされている」と担任に相談。しかし、11月22日に担任から「はい、○○キンさん」と呼ばれたことにショックを受け、20日間欠席した。

 報告書は原発事故で横浜市へ避難した中学生が受けたいじめに触れ「連日のように報道されていた」とした上で、「このような時期だからこそ、震災避難による不安を抱えている児童の思いに心を寄せなければならなかった」と指摘。担任のいじめに関する意識は低く、担任の発言が不登校を招いたと認めた。

 一方、いじめや担任の発言と原発事故、避難との関連は「直接起因すると認めるに足りる事情は見受けられなかった」とした。


 再発防止策として、教職員の人権意識を磨く▽いじめの情報が担任の段階で隠蔽・放置されない体制をつくる▽市教委が積極的な初期対応に努める-ことを提言。市教委学校支援課の大井隆課長は「教員がいじめの感度を高め、早く見つけて対応できるようにする」と記者団に述べた。

 第三者委は今月2日に市教委に答申し、報告書は16日の市議会文教経済常任委員会に提出、公表された。
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