別人の「万引き」で担任から指導、中3自殺 遺族提訴

2018年12月20日(木)19時03分
別人の「万引き」で担任から指導、中3自殺 遺族提訴
広島県府中町の町立府中緑ケ丘中学校3年の男子生徒(当時15)が2015年12月、誤った「万引き」の記録に基づく進路指導を受けた後に自殺した問題で、遺族が町に慰謝料など約6700万円の損害賠償を求めて広島地裁に提訴したことが20日、わかった。
提訴は12月5日付。第三者委員会の報告書などによると、学校側は生徒が1年生だった13年、別人の万引き行為をこの生徒の行為として誤って記録。校内の指摘で紙の資料は修正したが、電子データはそのまま残った。15年11月、担任がこの誤った記録をもとに生徒に進路指導した際、志望校への推薦はできないと告げた。生徒は翌月の保護者と担任の三者面談を欠席し、その日に自殺した。
佐藤信治町長は「改めて亡くなられた生徒に哀悼の意を表し、ご遺族には心からお悔やみ申し上げます。訴状の内容を精査する必要があり、具体的なコメントは控えさせていただきます」とのコメントを出した。