教職員の不祥事

大阪市営地下鉄御堂筋線車内で痴漢をしたとして、大阪府警東署は7日までに、府迷惑防止条例違反の現行犯で、大阪府東大阪市の近畿大学経済学部非常勤講師、遠藤功樹容疑者(34)を逮捕した。ところが、おとなしい逮捕ではなく、遠藤容疑者は騒ぎとなった直後、駅のホームから線路に飛び降り、猛ダッシュでトンネル内を約1キロにわたり大逃走。御堂筋線は上下線とも約10分間止まり、約7000人に影響が出た。

　タチの悪さも、往生際の悪さも近年群を抜く痴漢事件。しかも捕まったのは関西の名門、近大の非常勤講師というから驚くしかない。


　大阪府警東署などによると、遠藤容疑者の逮捕容疑は、6日午後10時40分ごろ、千里中央発なかもず行きの御堂筋線下り電車が淀屋橋駅から本町駅へ向かって走行中、大阪市の20代女性に近づき下半身を触った疑い。


　被害に遭った女性から「体を触ったでしょ！！　次の駅で降りてください！！」と激高された遠藤容疑者は、本町駅に着いてホームに下りた途端、猛ダッシュしてホーム反対側、上りの線路上に“ダイブ”した。

　「コラっ！！　どこ行くねん！！」

　乗客や駅職員の怒声を背に、遠藤容疑者は猛然とトンネル内の闇に駆け込み、淀屋橋駅方向へ走り去った。

　ここで逃せば、橋下徹大阪市長(42)から、どんなカミナリが落ちるか分からない。本町駅から5人の駅職員が線路上を走って追跡。さらに遠藤容疑者が向かう隣の淀屋橋駅方向からは、2人の駅職員が線路に降りて進路をふさぎ、挟み撃ち。遠藤容疑者は約1キロ逃げた淀屋橋駅手前、30～40メートル付近で取り押さえられた。

　市交通局によると、この間、約10分の“捕物帖”。上下線で電車が止まり、約7000人が大迷惑を被った。

　東署によると、当時の御堂筋線車内は身動きが取れないほど混み合っていた。取り押さえられた遠藤容疑者は、 免許証やクレジットカードなど、身分証明できる物を一切持っていなかったため、最初から痴漢目的で御堂筋線に乗り込んでいた可能性もあるとして、厳しく追及している。

　捜査関係者によると、御堂筋線は痴漢が多く、女性専用車両が終日稼働するほどという。大阪市交通局では「酔っぱらって軌道（線路）に降りてしまうお客さまは時々おられるのですが、痴漢して線路に降りて逃げるいうのは、なかなかないんちゃいますかねぇ」とあきれ顔だった。

　一方、遠藤容疑者が勤務する近大は7日、サンケイスポーツの取材に「2006年から経済学部の非常勤英語講師を務めている。問題のない勤務態度で授業を行っていました」などと説明した。


SANSPO.COM　2012年06月08日
http://www.sanspo.com/geino/news/20120608/tro12060805040002-n1.html

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