女子生徒へのわいせつ行為相次ぎ 教職員と生徒とのSNSを監視

2021年01月27日(水) 12時20分
【独自】教員と生徒らのSNSやりとり、校長らが同時チェック…監視システム導入を検討
教職員のわいせつやセクハラ行為が相次いでいることを受け、静岡県教育委員会は業務上で利用される教職員と生徒らのグループとのSNSの内容について、管理職が「閲覧・監視」できるシステムを導入する方向で検討に入った。個人的なSNSのやりとりで関係性を深めた結果、問題に発展するケースが多く、県教委は強い対策が必要と判断した。
県教委によると、県内の県立高校などの教育現場ではSNSを利用した教職員と生徒との個人的なやりとりを原則として禁じている。ただし、部活動や授業などの他の生徒にも関わることについて、例外的に認められるケースもあるという。
県教委が導入を想定するのは、県立高校などの学校現場で教職員が部活動やクラスのグループとやりとりするSNSを、校長、教頭といった管理職も同時に閲覧できるシステムだ。問題につながりそうな不審な内容がないかチェックする体制を作る。
導入により問題の抑止効果が期待される。システムを活用した連絡事項などの情報共有も想定され、教職員の多忙解消にも効果があるとしている。現場での活用方法などの詳細についてはこれから精査し、できるだけ早い段階で運用を始めたい考えだ。
また、SNSを介さないわいせつ・セクハラ行為についても対策を強化する。管理職が教育現場で教職員の不審な様子に気付いた場合、すぐに指導・報告できる体制作りも推進させる。
県内では今年度、教職員に対する懲戒処分が昨年末時点で20件あり、うち8件がわいせつ・セクハラ行為による処分となっている。県教委は再三の再発防止策を講じてきたものの、歯止めがかからない状況だ。
SNSのやりとりをきっかけに不祥事に発展するケースも多い。昨年3月には、勤務先の高校の女子生徒にみだらな行為をした50歳代男性教諭が懲戒免職となった。県教委の調査に対し、教諭は生徒とSNSで個人的に連絡を取り合っていたと説明したという。
スカート内盗撮で懲戒免職

2020年12月28日(月)
盗撮で男性教師が免職処分「動画を見て自分も」…今年、教職員の懲戒は20件目 静岡県
女子高校生のスカート内を盗撮した疑いで、逮捕された男性教師が免職処分となりました。
免職処分となったのは、静西教育事務所に勤務する男性教師(38)です。静岡県教育委員会によりますと、男性教師は8月、磐田市のコンビニで、女子高校生のスカート内をスマートフォンで盗撮しました。
男性は「盗撮の動画を見て、自分も撮影したくなった」「6月から7月の間にも5人から6人くらい女子高校生を盗撮した」と話しています。
地検浜松支部は男性を不起訴処分としましたが、県教育委員会は男性が事実を認めていることから、きょう付けで免職処分としました。今年、県内の教職員の懲戒処分はこれで20件目です。
静岡県教委 教員の「わいせつ危険度」チェックシートを導入

2020年12月01日(火)05時00分
教員が自分の「わいせつ危険度」をチェックシートで点検…県教委導入へ
教職員によるわいせつ行為が静岡県内で相次いでいることを受け、県教育委員会は、性行動について逸脱した考えを持っていないかを教員自身が点検するチェックシートを近く導入する。犯罪心理学の専門家らが作ったもので、県教委主導で個々人の犯罪性向を知ってもらう取り組みは、事態の深刻さを示している。
県教委が導入するチェックシートは、「児童などへの指導のために、頭、肩などに触れることがある」「仕事がうまくいかず苦痛や焦りを感じたり、ミスをすることが増えた」「職場に相談できる人がいない」といった30問程度を用意する。選択式で回答し、危険度が高い「赤信号」、注意が必要な「黄信号」になっていないか自己判断することができるという。
県教委は全職員にチェックを受けてもらうことを想定している。女性職員を含めるかなど詳細を検討することにしている。
県内では今年度も教職員によるわいせつ行為が相次いでおり、11月には沼津市内の中学校教頭の男が少女をわいせつ目的で誘拐した容疑などで逮捕された。このほか、わいせつな画像をSNSにアップした県東部の小学校教諭と、女性のスカート内を盗撮した県西部の中学校教諭がそれぞれ懲戒処分を受けた。
県教委はこれまで、問題を起こした教職員と臨床心理士が面接し、聞き取った内容を分析するなど再発防止策を講じてきた。それでも問題は続いており、教職員に自分の性向を知ってもらって抑止することが必要と判断した。長野県をはじめ他県でも同様の取り組みが行われているという。